こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
矯正治療を検討する際、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とワイヤー矯正のどちらがよいか悩む方も多いでしょう。矯正治療を選ぶ際はメリットだけでなく、デメリットや費用、治療期間など、さまざまなポイントを比較して検討することが重要です。
今回は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とワイヤー矯正をポイントごとに比較して解説します。それぞれの治療法がどんな人にあっているかもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
マウスピース型矯正装置、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とは?
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とは、マウスピースを使って歯並びを整える矯正治療です。1日20〜22時間マウスピースを装着し、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換して治療を進めます。
透明なマウスピースを使用するため、矯正治療中であることを他人に気づかれることは少ないでしょう。好きなタイミングで取り外しができるため、食事や歯磨きの際も負担なく過ごせます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)のマウスピースは、1枚で最大0.25mmしか歯を動かせません。マウスピースを何枚も交換して徐々に歯を動かす矯正治療なので、違和感や痛みが出にくいこともメリットのです。
ただし、患者様自身でマウスピースを管理しなければ、うまく治療が進みません。マウスピースの装着時間が20時間よりも短かったり適切な時期にマウスピースを交換していなかったりすると、理想的な歯並びにならない可能性があるのです。
また、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、歯並びの乱れが比較的軽度な場合に適した矯正治療のため、歯並びの乱れが重度なケースや抜歯が複数本必要なケースなどには対応できないことがあります。
ワイヤー矯正とは?
ワイヤー矯正とは、固定式の矯正装置を使って歯並びを整える矯正治療のことです。歯の表面にブラケットとよばれる装置を接着し、ブラケットにワイヤーを通して歯に力をかけ、歯並びを整えます。
ワイヤー矯正は、矯正治療の中で最も歴史のある治療法で、大学病院における専門教育も充実しており、世界中で行われている標準治療です。抜歯や外科処置が必要な難症例にも対応できるため、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)よりも幅広い方が治療を受けられることがメリットです。
歯の表面に矯正装置を固定するので歯の1本1本に力がかかりやすく、歯並び全体を大きく動かせます。効率的に矯正できるため、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)よりも治療期間が短い場合もあるでしょう。
ただし、矯正装置は取り外せないため、食事の制限や歯磨きのしづらさを感じる方が非常に多いです。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とワイヤー矯正の比較表
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とワイヤー矯正を比較して解説します。
<マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とワイヤー矯正の比較>
矯正方法 | マウスピース型矯正装置(インビザライン※) | ワイヤー矯正 |
---|---|---|
見た目 | 透明 | 金属 |
治療期間 | 部分矯正:2か月~1年以内 全体矯正:2~3年 |
部分矯正:3か月~1年 全体矯正:2~3年 |
費用 | 部分矯正:300,000~600,000円 全体矯正:600,000~1,100,000円 |
部分矯正:200,000~500,000円 全体矯正:600,000~1,500,000円 |
適応症例 | 対応できない場合がある | 幅広い |
食事制限 | なし | 一部あり |
歯磨き | マウスピースを外して行える | 装置が固定式なので難しくなる |
それぞれ詳しく解説します。
見た目
矯正治療中の見た目が気になる方には、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が適しているかもしれません。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)では、薄く透明なマウスピースを使用します。
ワイヤー矯正の場合、歯の表面にブラケットやワイヤーを固定するため、目立ちやすいでしょう。ワイヤー矯正でも、歯の裏側に矯正装置を固定する舌側矯正を選べば目立ちにくくできるでしょう。
歯の表側に矯正装置を固定する方法でも、セラミックなどのブラケットやホワイトワイヤーを選べば、目立ちにくくできます。目立ちにくい素材や矯正方法を選ぶと、その分費用が高くなる傾向にあるので注意が必要です。
治療期間
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)もワイヤー矯正も、全体矯正にかかる期間は約2~3年と大差はありません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、歯並びの乱れが軽度な場合に行う治療です。部分矯正や歯並びの乱れが軽度な場合、ワイヤー矯正よりも治療期間が短いかもしれません。
また、ワイヤー矯正は歯科医師による調整が必要なため、月に一度は通院しなければいけません。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は患者様自身で治療を進めるため、2か月に一度の頻度で通院するのが一般的です。
矯正治療にかかる期間は、矯正の種類だけでなくもともとの歯並びの状態に左右されます。実際にどのくらいの期間が必要になるか知りたい場合は、歯科医師に相談しましょう。
費用
矯正治療にかかる費用は、矯正方法だけでなく、部分矯正か全体矯正かによっても異なります。
ワイヤー矯正は、舌側矯正などの目立ちにくい方法を選ぶほど費用が高額になります。通常のワイヤー矯正の費用相場は600,000~1,100,000円でマウスピース型矯正装置(インビザライン※)と変わりませんが、目立ちにくい舌側矯正は1,000,000~1,500,000円ほどといわれています。
また、ワイヤー矯正でセラミックやジルコニアのブラケット、ホワイトワイヤーを選ぶと、その分追加で費用がかかるので注意が必要です。
ただし、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、使用するマウスピースの枚数によって費用が変わります。マウスピースの追加や作り直しが必要になると、予定していた費用よりも高くなる可能性があるので注意しましょう。
適応症例
ワイヤー矯正は治療実績が豊富な矯正なので、抜歯や外科処置が必要になるケースなど、難しい症例にも対応できます。マウスピース型矯正装置と比較すると、幅広い方が治療を受けられることがメリットです。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、歯を水平移動させることが苦手なため、歯並びの乱れが重度なケースや歯の移動距離が長いケースには適しません。
ただし、抜歯が必要な歯並びでも、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で治療できるケースもあります。どちらの矯正方法があっているかは歯並びの状態によって異なるので、一度歯科医院で相談しましょう。
食事制限
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)のマウスピースは、自分の好きなタイミングで取り外せます。マウスピースを取り外して食事できるため、食事制限はありません。矯正治療中でありながら、ふだんどおり食事を楽しめるでしょう。
ワイヤー矯正は固定式の矯正装置なので、装置が外れる可能性がある食べ物を避けなければいけません。ガムやキャラメルなどの粘着性があるものは避けてください。また、繊維質の野菜やキノコ類、細い麺類などは、矯正装置に挟まりやすいため注意が必要です。
歯磨きのしやすさ
ワイヤー矯正は、矯正装置を取り外せないため、歯磨きがしづらく虫歯や歯周病のリスクが高くなります。特に、歯と歯の間は歯ブラシが入りにくいため、歯間ブラシやタフトブラシを使用して磨きましょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、ワイヤー矯正と比較すると歯磨きしやすいといえます。ふだんどおり歯を磨けるため、虫歯や歯周病のリスクが低く、清潔な口内を保てるでしょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)がおすすめの人
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を選択する傾向にあるのは、以下の特徴がある方です。
・矯正治療中の見た目が気になる人
・人前で話す機会が多い人
・通院回数を少なくしたい人
・自己管理ができる人
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)では透明なマウスピースを使用するため、矯正治療中であることが周囲に気づかれにくいです。自分の好きなタイミングでマウスピースを取り外せるため、見た目が気になる人に選ばれています。人前に立つ機会が多い職業や接客業に従事する人も治療を受けています。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)では1日20〜22時間マウスピースを装着し、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで治療を進めます。患者様ご自身がマウスピースを管理するため通院回数が少ないメリットがありますが、マウスピースの装着時間や交換時期を守れなければ理想的な歯並びになりません。
マウスピースをしっかりと自己管理できる人は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が向いているかもしれません。
ワイヤー矯正がおすすめの人
ワイヤー矯正を選択する傾向にあるのは、以下の特徴がある方です。
・歯並びの乱れが重度な人
・抜歯が必要な人
・歯科医師の判断で治療を進めてほしい人
・自己管理が苦手な人
ワイヤー矯正は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)よりも幅広い症例に対応できます。ガタガタした歯並びや出っ歯だけでなく、抜歯や外科処置が必要な難しい症例にも対応できることがメリットです。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療が難しい歯並びの人は、ワイヤー矯正を選択する傾向があります。
ワイヤー矯正は、治療の経過を診ながら歯科医師の判断によって歯並びを整えます。治療の過程で自己管理の必要はありますが、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)ほどではありません。自己管理の負担を軽くしたい人に選ばれています。
まとめ
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、透明なマウスピースを使用しているため、矯正治療を受けていることが目立たないことが最大のメリットです。好きなときに取り外せるため、食事や歯磨きをふだんどおり行えることもメリットでしょう。
しかし、マウスピースの管理ができないとうまく治療が進まない、治療できない歯並びがあるなどのデメリットが存在します。
ワイヤー矯正は、歯に矯正装置を固定して歯並びを整える方法です。1本1本の歯に力がかかりやすいため、重度の歯並びの乱れや抜歯が必要な症例など、幅広い方が治療を受けられます。
ただし、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)と比較すると、矯正装置が目立つなどのデメリットがあります。矯正方法を選ぶ際は、メリットやデメリット、必要な費用、治療にかかる期間などを比較して検討しましょう。
歯科矯正を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。