コラム

2024.02.29

学校歯科健診で歯列・咬合を指摘されたら


小中学校生の保護者の皆様へ
新学期が始まると神戸市では学校歯科健診が行われます。
学校歯科健診には主に3つあります。

1.春期歯科健診 4月から6月におこなわれます。(高校は春期のみ)
2.秋期歯科健診 10月頃におこなわれます。秋期の健診では、歯列・咬合・顎関節の検査なし。
3.就学前健診 次年度入学児童について前年の11月におこなわれます。(小学校)

では、学校歯科健診とはどんなことをチェックしているかご存じですか?
気になっている保護者の方もおられると思いますので、今回は、学校歯科健診についてお話します。

学校歯科健診の目的


学校歯科健診では、児童・生徒のお口の中をみて虫歯などがないかを視診(目で見て行う診療)し、問題があった場合は健診用紙にチェックが入ります。

健診手順は、『歯肉の状態』『歯列・咬合・顎関節の状態』・『歯垢の状態』を程度によって「0」「1」「2」で判定しています。お子様が用紙を持って帰ってきたらどこにチェックが入っているか確認してみてください。

しかし、学校内での歯科健診は歯科医院での検査と違い、設備(照明や器具)時間(短時間に大勢をみる)ため、判定基準をもとにおおまかなチェックになり検査や説明は行っておりません。

始めに、学校歯科健診と歯科医院での健診の違いを簡単に説明します。

 

学校歯科健診

歯科医院での検査

対象

集団

個人

目的

今のお口の中の健康状態をみる

治療や予防処置

環境

照明や機器などなく設備上制限がある

十分な明るさの照明・専用の器具・レントゲンなどの設備が整っている

結果

スクリーニング(ふるいわけ)

確定診断

このように、歯科医院での検査とは全く異なります。

では、学校歯科健診で『歯列・咬合・顎関節の状態』の判定とチェックが入った場合どのような事か説明します。
『歯列・咬合・顎関節の状態』とは、歯並び・噛み合わせ・顎の関節等のことです。
まずは、判定基準から説明します。

判定基準

学校歯科健診での歯列・咬合の判定は、学校歯科医会による判定基準により
・異常なし=0
・定期的な観察が必要=1
・専門医(歯科医)による診断が必要=2
上記の3つに分けられます。

当院の先生も学校歯科健診の時は、この判定基準に従って行っていますが、
1 は矯正治療の対象となる不正咬合
2 は比較的重度の不正咬合
と矯正専門医として考えられております。

また、レントゲンが必要な状態(生まれつき永久歯が欠けているのか、生えてくるのが遅いのかを区別することなど)は、学校歯科健診の視診(目で見て行う診療)だけでは判断できないことをご理解ください。

お子様が学校からもらってきた検診結果に“不正咬合(歯並びに問題がある)”にチェックが入り通知されたら、あわててしまうかもしれません。

しかし、不正咬合のなかには今すぐ矯正治療をする必要がない場合もあります。小学生(成長期)の不正咬合は、最適な治療開始時期が異なるからです。不正咬合(歯並びに問題がある)にチェックがある場合は、一度、矯正治療専門の当院にご相談ください。

歯並びの相談は初回無料で行っております。今すぐに治療が必要でない場合は、最適な時期がくるまで、かかりつけの歯科医院で定期的に通院をしていただくことをおすすめしています。

学童期(小学生)は、乳歯から永久歯への生え変わりがあり、お口の中がどんどん変化します。低学年のお子様は、自分では正しい歯磨きの仕方が出来ていないことが多いので、保護者の方が丁寧に仕上げ磨きをするようにしましょう。

仕上げ磨きをしていることで、お子様のお口の中の状態を把握でき、虫歯や乳歯のグラつき、乳歯から永久歯に生え変わる時など早くに気づくことが出来ます。特に生えかけの永久歯は虫歯になるリスクが高いので、特に注意が必要です。

仕上げ磨きの際の歯ブラシの持ち方は、軽い力で磨けるペングリップ(鉛筆の持ち方)でしてあげるといいと思います。

また、中高学年のお子様をお持ちの方は、出来れば永久歯が生えそろう12才頃、小学校を卒業するぐらいまで仕上げ磨きがを行うのが理想だと思います。が、現実はなかなか難しいでしょう。お子様が嫌がらないようなら中学生になっても仕上げ磨きをしてあげてください。

嫌がるようや自分で磨いているお子様でも時々は口の中を観察してあげるといいと思います。毎日じゃなくても週に一度ぐらいでも大丈夫です。歯磨きしていると思ってもまだ上手に磨けてなかったりもします。特に中学生になると部活も始まり、学校に習い事など小学生の時と生活のリズムも不規則になり変化します。お子様も忙しくなりきちんと磨けなかったりします。

当院でも、通院されている患者様で、小学生の時はお口の中が綺麗だったのに、高学年、中学生になって急に歯茎が腫れていたり、口臭や歯石がついていたりすることに気づくことがあります。

まずは、お子様にあった正しい情報を得ること知ることが大切です。周りの人の話だけではそれぞれの症状にあった正しい情報を得るのは難しいと思いす。できましたら矯正専門の医師に相談することをお勧めします。

ふじよし矯正歯科クリニックでは、正しい情報をお伝えするために歯ならび無料相談を設けています。歯ならび無料相談で、正しい情報を得た上でどうされるか考えていただくことをお勧めします。

歯ならび無料相談は初回の方が対象になります。