こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正中は長い時間マウスピースをはめて過ごすため、滑舌が悪くなるのではと心配になる方もいるかもしれません。
今回は、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正中に滑舌は悪くなるのかについてくわしく解説します。滑舌が悪くなる場合、改善する方法があるのかもあわせて解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正中に滑舌が悪くなる原因
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正をはじめてから滑舌が悪くなったと感じる方は多くいらっしゃいます。なぜ、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正をはじめると滑舌が悪くなったと感じるのでしょうか。
その原因は、次の通りです。
矯正器具が舌にあたる
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正でつけるマウスピースは厚さ0.5mm程度と非常に薄いことが特徴です。薄いから滑舌に影響が出ないと思うかもしれませんが、薄くても歯全体を覆っているため舌を置くスペースを狭めてしまいます。
発音するときは舌がマウスピースにあたりますが、舌があたらないように意識すると発音がしにくくなり滑舌が悪くなるでしょう。
マウスピースの着け方を誤っている
マウスピースが浮いていると、喋るときに口のなかに圧力をかけられなくなるため喋りにくくなるといわれています。とくに、チューイーを使用せずに装着している場合はマウスピースを正しく着けられていない可能性が高いでしょう。
口の中が乾燥している
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正のマウスピースの装着していることに慣れるまで、無意識に口を開けてしまう方が多いです。そのため、口の中が乾燥しやすくなります。
口の中が乾燥することで舌がうまく動せなくなり、滑舌が悪くなる傾向にあります。
マウスピースの変形もしくは破損
マウスピースが変形もしくは破損していた場合には、話しにくいのはもちろん、歯が治療計画通りに動かなくなって治療が大幅に遅れる可能性があります。マウスピースの変形や破損によって滑舌が悪い場合は、治療にも大きく影響をおよぼすため注意しましょう。
マウスピース装着時に発音しにくい音とは?
マウスピースを装着しているときに発音しにくいのはサ行・タ行・ナ行・ラ行です。これらの音は上の前歯の裏側と舌の先を接触させないと発音できません。
マウスピースを装着しているときに、マウスピースに当たらないように舌の動かし方が変わったり、ふだんとは舌の位置を変えざるを得なかったりするため、発音しにくいとされています。サ行の発音の仕方に近いことから、英語の「th」の発音も難しくなるといわれています。
ほかの発音も、人によってはしゃべりにくく感じるかもしれませんが、とくにこれらの音は発音しにくいとされています。自身の名前や仕事の用語にこれらの音が入っていて発音する機会が多い方は、より滑舌の悪さをより感じるかもしれません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正中の滑舌の悪さを改善する方法はある?
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正中は滑舌の悪さに悩むかもしれませんが、改善する方法もあります。滑舌の悪さを改善させたいと考える方は、次の方法を試してみましょう。
マウスピースを正しく装着する
マウスピースを正しい方法で装着することで、滑舌の悪さを改善できる可能性が高まります。チューイーを活用しながら正しい方法でマウスピースを装着しましょう。
また、医師から指示されている20~22時間程度の装着時間を守れば、マウスピースに早く慣れていきます。マウスピースに慣れるのが早い人ほど、滑舌の悪さも早く改善されるでしょう。装着時間を守り、マウスピースに早く慣れていきましょう。
正しい方法で装着していれば、2~3枚目のマウスピースになるころには慣れて滑舌に影響をおよぼさなくなると考えられています。
自身の発音を確認する
自分では発音しにくい、滑舌が悪いと思っていても、実はほかの人からするとまったく影響を及ぼしていないケースがあります。そのため、本当に自身の滑舌が悪くなっているのかをほかの人に聞いてもらって確認してみましょう。
発音トレーニングをする
時間がたてば慣れるとはいえ、できるだけ早くマウスピースを装着していない状態の滑舌に戻したい思う方もいるかもしれません。まずはゆっくりと発音したり喋ったりして、口のなかの違和感をとっていきましょう。
そのうえで、まだ違和感がある、早くしゃべれるようになりたいという方は、発音トレーニングをすると早く滑舌がよくなる可能性があります。発音トレーニングの内容は、次の通りです。
母音だけで発音する
母音(あ・い・う・え・お)の言葉のみで発音するトレーニングです。「ありがとう」という言葉の場合、母音だけで発音すると「あいあおう」となります。
母音は言葉の要になるといわれているため、母音の発音がしっかりとできていればマウスピースを装着することで発音しにくくなるほかの語も、スムーズに発音できるようになるかもしれません。
早口言葉を練習する
早口言葉はマウスピースをつけていなくても難しいもので、リハビリでも活用されています。マウスピースを装着した状態で早口言葉を言ってみましょう。
スピードが遅くても、舌を動かす訓練にはなります。最初から早く言えなくても問題ないので、マウスピースを装着していることによる滑舌の悪さを改善したい場合には、サ行・タ行・ナ行・ラ行が含まれる早口言葉を積極的に活用して訓練しましょう。
マウスピースを外して会話をしても大丈夫?
マウスピースを装着していると、滑舌が悪くなって話しにくいからとマウスピースを外したいと考える方もいるかもしれません。マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正を効果的に進めるためには、マウスピースはなるべく外さずに過ごすのがベストです。
しかし、マウスピースをした状態で話すことで、仕事や会話に支障が出るのであれば一時的にマウスピースを外しても問題ないでしょう。マウスピースを外す際は、次の注意点を必ず守りましょう。
装着時間は必ず守る
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正におけるマウスピースの装着時間は1日20~22時間と決められています。マウスピースを外すとしても一時的にとどめ、装着時間は必ず守りましょう。
たとえば30分程度の会議のみはずす、5分友人と会話するときだけはずすなど、短時間にとどめるのがベストです。2時間以上ある大事な用事のときにマウスピースをはずそうと考えるのであれば、次の日は長めに装着するなどして装着時間を調整しましょう。
はずしたら正しく保管する
会話のためにマウスピースを外した際に、そのまま放置していてはマウスピースの破損や紛失につながる可能性があります。マウスピースをはずしたら、専用のケースに保管しておきましょう。
正しい保管方法を守らずにマウスピースを破損・紛失した場合にはすぐに歯科医師に相談してください。新しいマウスピースを作成してもらい、治療が滞らないように注意しましょう。
まとめ
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正中は、マウスピースを装着することで舌の位置が定まらず発音に影響を及ぼす可能性が高まります。とくにサ行・タ行・ナ行・ラ行が発音しにくいため、これらの音を発音することが多い方は滑舌の悪さを感じるかもしれません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正において発音を改善するためには、正しくマウスピースを装着することが重要です。発音トレーニングをすることで、改善できる可能性が高まるでしょう。
また、少しの時間であれば会話のためにマウスピースを外しても問題ありません。
しかし、なるべく短時間にとどめてマウスピースの装着時間を守り、治療に影響が出ないようにしましょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。