コラム

2024.10.09

歯の役割と大切さについて

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者の「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

歯の役割

今回は、歯の役割と大切さについてお話していきます。

皆さんは、歯の役割についてご存知でしょうか?パッと思いつくのは、「食べた物を噛む」ではないでしょうか。実は歯には、大切で大事な役割が二つあります。

  • 「噛む」
  • 「話す」

です。もしも、虫歯や歯周病・転倒や事故などで、歯を一本でも失うことになれば、食べ物を噛む力が減少してしまい、しっかりすりつぶしてから飲み込めないために、胃や腸にも負担がかかります。また、歯が抜けている部分から話すたびに空気が漏れてしまうので、発音が不明瞭(聞き取りにくい)になってしまいます。

もちろん、歯だけではなく、歯を支えている歯茎や歯肉も大切です。健康な歯で、長くより良い生活を送れるように、定期的な歯科検診をしていきましょう。

歯の役割

食べた物をかみ砕く

食べた物をかみ砕く

歯のイメージで一番、最初に思いつく、物を噛み・砕いて小さくし、飲み込みやすくするのが歯の一番の役割です。歯が(歯肉や歯茎も)健康であれば、食べ物を正しく良く噛めることができ、口から栄養をしっかりとることができます。また、歯には前歯から奥歯まで、それぞれに役割があります。

「前歯で食べ物を小さく噛んで、犬歯でちぎって、奥歯でさらに細かく食べ物をかみ砕いてすりつぶす」

普段、何気なく食べ物を口にいれ飲み込みを繰り返しおこない食事をしていると思いますが、歯がとても重要な役割をしています。

  1. かみ砕いた食べ物を消化しやすくする

かみ砕いた食べ物を消化しやすくする

昔から、「よく噛んで食べるように」と言われたことはありませんか?食べ物を奥歯でしっかりとかみ砕きすりつぶしていると、すりつぶしている間に噛むことによって唾液が多くでます。唾液の量が増えることによって、食べ物を柔らかくし、飲み込みやすくなり、さらに胃や腸などの消化器官が消化しやすいようになります。食べ物が消化しやすいと、胃や腸の負担も減り、食べた物の栄養が摂取されやすくなります。栄養だけではなく、食べ物をしっかり噛むことで、歯並びにも良い影響がでて、顎やお顔の筋肉も鍛えられます。食べ物をお口に入れたら、飲み込むまでの間は意識していつもより多く噛んでみてください。

正しく発音する

正しく発音する

歯は、物を噛むだけではなく、歯がそろっていることによって唇や舌が正しい位置に置かれ、その正しい位置にある唇と舌のおかげで、聞き取りやすい発音で話ができるようになります。乳歯が抜けて永久歯に生え変わる短期間であれば、さほど発音に影響はでませんが、もしも永久歯が抜けてしまうと、あとから生える歯がないので長期間に及んでしまい、発音や会話に影響がでてきます。永久歯の前歯が一本でも抜けてなくなってしまうと、会話の時に、抜けている部分から空気が漏れてしまいます。特に舌を前歯にあてて発音する「サ行」「タ行」「ナ行」「ラ行」の発音が悪くなります。永久歯の奥歯が一本でも抜けてしまうと、奥歯に舌をあてて発音する「ハ行」や「ラ行」の発音が悪くなってしまいます。また、入れ歯(部分入れ歯・総入れ歯等)も発音が悪くなります。歯は一本でも失うと会話に影響がでてしまいますので、歯を失うことのないように日頃から歯磨きを丁寧にすることが大切です。

お顔の表情を保つ

お顔の表情を保つ

正しい嚙み合わせで綺麗に整った歯並びは、お顔の土台をつくってバランスと表情を保っています。正しい噛み合わせと歯並びが整っていると、しっかりと食べ物を噛むことができ、しっかり噛めることで、お顔の筋肉やお口まわりの筋肉が鍛えられ、表情も豊かに、そして見た目のお顔の若さを保つことができます。年配の方で、歯を失っているために総入れ歯になっている方が、総入れ歯を外すと、歯を支えている歯茎までもがなくなっていますので、お顔の輪郭が変化し、口元にシワがよってしまいより老けた印象になってしまいます。総入れ歯だけではなく、歯周病や転倒などが原因で、前歯が一本なくなってしまうだけで、見た目の印象がかなり悪くなってしまいます。健康な歯と歯茎・正しく整った歯並びは、お顔の美しく豊かな表情と、見た目の印象と若さを保つとても大切な役割を持っています。

体の姿勢と左右のバランスを保つ

体の姿勢と左右のバランスを保つ

歯とあまり関係がないように思うかもしれませんが、歯は、体の姿勢と左右のバランスを保つ役割があります。運動や重い物を持ち上げるときなどに、グッっと体に力をこめるときに、人は奥歯をしっかり噛んで姿勢と左右のバランスが崩れないようにしています。もし、奥歯を失ってしまうと、しっかりと食べ物を噛むことができなくなり、姿勢が悪くなり、左右のバランスが保てなくなっていきます。

歯でしっかり噛むことで脳に刺激が伝わる

歯でしっかり噛むことで脳に刺激が伝わる

食べ物をお口の中にいれて、歯でしっかり噛むことでお口の周りの筋肉も鍛えられ、唾液の分泌も多くなり、さらにしっかり歯で噛むことで、脳を刺激し脳の血流が良くなります。血流が良くなることで、脳の動きが活発になります。

たとえば、車の運転中や勉強中などで、「眠気防止にガムを噛む」は、歯で噛むことで脳を刺激しているのです。

歯の大切さ

歯の大切さ

歯の役割について話してきましたが、歯の大切さは、虫歯や歯周病や事故・怪我などで歯を失ってから初めて気づくかもしれません。お口の中に、健康な歯と舌があることで、かみ砕けない硬い食べ物や、魚の骨など、飲み込めない物を歯と舌で選別し、吐き出して異物を誤って飲み込まないようにしているのです。また、歯は抜けていなくても、虫歯になったまま治療をせずに放置している歯はありませんか?進行してしまっている虫歯の歯は、食べ物をしっかり噛むことができません。例えば、右側の歯が虫歯になったまま治療していないと、人はつい無意識に左側ばかりで食べ物を噛んでしまい、左右のバランスが崩れていきます。虫歯になっても早くに治療ができれば、健康な歯を多く削らなくてすみます。歯は、削ったり抜いてしまうと二度と元には戻りません。そのためにも、定期的にかかりつけの歯科医院でしっかり虫歯予防をしていくことが大事になってきます。