コラム

2024.11.20

正しく選べていますか?歯ブラシと歯磨き粉の選び方

歯磨きをしている女性

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者の「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

今回は、歯ブラシと歯磨き粉の選び方についてお話していきます。

皆さんは、普段歯ブラシを買い替えるときに、どう選んでいますか?好みのものがあってずっと同じメーカーの歯ブラシを買っている方や、とくにこだわりがなく、値段のお安いのを買っている方など様々かもしれません。できれば、毎日使う歯ブラシは、自分のお口の中の状態にあった物を選ぶほうがいいです。「ん?お口の中の状態?と思うかもしれませんが、年齢や性別によっても違いますし、健康な歯や歯茎の方・歯列矯正治療中の方・虫歯の有無や歯垢のつきやすい方・歯周病軽度な方・歯周病重度の方など、お口の中の状態は皆それぞれ違いがあります。自分にあった正しい歯ブラシと歯磨き粉を選ぶときに参考になればと思います。今回は、普通の歯ブラシについて書きますが、電動の歯ブラシをお使いの方も多いと思いますので、電動歯ブラシについては、次回お話していきます。

歯ブラシの種類症状別の選び方

5本の歯ブラシ

ドラッグストアに行けばたくさんの歯ブラシが並んでいると思います。見た目やお値段で選ばれている方もいれませんが、ご自身のお口の中の症状と歯ブラシが合っていないことも多く、しっかり時間をかけて歯を磨いているつもりでも、きちんと磨けていないことがあります。きちんと磨けていないことを「磨き残し」といいます。磨き残しがあると歯垢がとれず、時間がたってしまうと歯石になり、虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。また、歯茎の状態が悪いまま、硬めの歯ブラシを使っていると、歯肉が傷つき歯肉退縮(歯茎下がり)になってしまうもあります。ご自身のお口の中の症状も見て選んでみてください。

ブラシ部分の硬さ

歯ブラシの毛先の硬さには、「やわらかめ・ふつう・かため」と3種類あり、歯ブラシのパッケージにも記載されています。好みもあるかもしれませんが、歯磨き(歯の汚れを落とす)に適しているのは、「ふつう」の硬さです。

ヘッド部分の大きさ

歯ブラシのヘッドとは毛先がついている歯を磨く部分の大きさです。大きいもの、小さいもの、厚みがあるもの、薄いものなど多種多様にあります。先が細くなっているものや、コンパクトサイズのものなど各メーカーから発売されております。

ヘッド部分の形

歯ブラシを横から見たときに、毛先が「真っ平のフラットタイプ」と「デコボコまたはギザヒザしている山型タイプ」「真ん中の毛先だけ少し低いU字型」などがあります。

歯ブラシの毛先の違い

歯ブラシの毛先には2種類あるのをご存じでしょうか?毛先の先が丸くなっている「ラウンドカット」と、毛先の先にむかって毛が細くなっている「超極細毛」の2種類があります。

お口の中の症状別 歯ブラシの選び方

歯磨きをしている女性

歯列矯正治療中の方

歯並びを整える歯列矯正治療中の方は、お口の中に装置が入りますので歯磨きがしにくくなにます。ふつうの硬さでヘッドが小さめの歯ブラシがおすすめです。装置やワイヤーの周りは、歯ブラシを小刻みに動かしながら磨いてください。また、普通の歯ブラシだけではなく、先が尖っているワンタフトブラシや歯間ブラシ・フロスの併用をしていただくとより丁寧なブラッシングができます。

奥歯が虫歯になりやすい方

奥歯が虫歯になりやすい方は、奥歯まで毛先がしっかり届くよう、ふつうの硬さのヘッドが小さめまたは薄いなど、先が細い歯ブラシが奥歯まで届きやすくておすすめです。

歯周病がある

歯磨きをした際に、歯茎から出血をしてしまうようなことがあると、歯周病になっている可能性があります。出血をしてしまう原因は、歯周病によって歯茎が腫れている状態なのに、硬めの歯ブラシで強くブラッシングしてしまうことです。歯茎下がりの原因にもなりますので、歯周病の方は、やわらかめの毛先でヘッドが大きめで厚みがあり、毛先が細い歯ブラシで、歯肉を優しくブラッシングしてあげるのがおすすめです。

歯磨き粉の正しい選び方

歯ブラシと歯磨き粉を持っている女性

・知覚過敏がある

全ての歯(被せ物をした歯を除く)の表面は、エナメル質があり熱い冷たいなどの刺激から歯は守られています。このエナメル質が、正しく合っていない噛み合わせや寝ているときの歯ぎしりが原因で、欠けてしまうことがあります。エナメル質が一部でも欠けてしまうと知覚過敏を発症してしまいます。冷たい物を口した時に、歯がしみるようなことがある方は、知覚過敏用の歯磨きをお使いください。歯磨きを変えたからといってすぐに知覚過敏の症状がなくなるわけではありませんが、長くご使用していくうちに、症状が和らいでいきます。また、知覚過敏が冷たい物以外を口のしたときにもある場合は、かかりつけの歯医者で知覚過敏用のコーティングをしてもらうといいと思います。

・電動の歯ブラシを使っている

毎日の歯磨きで、電動の歯ブラシをお使いの方は、研磨剤の入っていない歯磨き粉をお使いください。電動歯ブラシは、普通の歯ブラシと違い、毛先の回転数や歯や歯肉にかかる圧力が強いので、研磨剤が入っている歯磨き粉と併用すると歯の表面に傷がついてしまうことがあるためです。また、通常の歯磨き粉には発泡剤が含まれていて歯磨きをすると泡立つような歯磨き粉が多いですが、電動の歯ブラシの場合は、泡立たない歯磨き粉をおすすめします。ジェル状になっているものや、泡状になっているものをご使用していただくといいと思います。

・歯を磨くと血がでる

歯磨きをすると歯茎から出血をしてしまうという方には、歯周病用や歯槽膿漏用など記載されている歯磨き粉をお使いください。歯肉の炎症を抑えてくれ、歯肉を引き締める成分が含まれています。また、今の症状をそれ以上悪化しないように殺菌の成分も含まれおりおすすめです。歯磨きをする際は、力を入れすぎず歯を磨くというより歯茎をマッサージするように心がけてください。

・歯の着色が気になる

歯の黄ばみなどの着色が気になる方には、ホワイトニング効果のある歯磨き粉がおすすめです。ただ、一般的に販売されている歯磨き粉だけで歯が真っ白にはなりません。歯の表面についた茶渋(コーヒーなど)やタバコのヤニなどの汚れは取れやすくなり、再び着色がつくのを防ぐ効果があります。真っ白な歯にするには、歯医者でのホワイトニングをする必要があります。

まとめ

まとめ

今回は、歯ブラシの選び方と歯磨き粉の選び方についてお話しました。ドラッグストアなどでも沢山の種類が置いてあるので、どれを使えばいいか悩んでいた方の参考になればと思います。歯科医院でしか購入できない歯ブラシや歯磨きも販売している医院もあります。定期的にかかりつけの歯医者で定期健診をしているならば、定期健診の時に歯科衛生士に相談されてみてはいかがでしょうか。